UI/UXデザイナーの面接で見ていたこと。「何を作ったか」より「なぜそうしたか」|虹色のタコになれ!第14回【UI/UXデザイナーの面接】

スポンサーリンク
UI/UXデザイナーの面接で見ていたこと。「何を作ったか」より「なぜそうしたか」|虹色のタコになれ!第14回【デザイナーの面接】 design
UI/UXデザイナーの面接で見ていたこと。「何を作ったか」より「なぜそうしたか」|虹色のタコになれ!第14回【デザイナーの面接】

私はこれまで、UI/UXデザイナーの採用面接を数多く担当してきました。

その中で、作品の見た目以上に大切にしていたことがあります。

それは、

「なぜ、そのデザインになったのか」

を自分の言葉で説明できるかどうかです。

面接は、作品の品評会ではない

デザインの面接というと、ポートフォリオに完成度の高い作品を並べ、「こんなものを作りました」とアピールする場だと思われるかもしれません。

もちろん、それも大切です。

ただ、UI/UXデザインは、作って終わりではありません。

ユーザーや事業、技術の変化に合わせて、改善を続けていくものです。

だから私は、完成した画面そのものよりも、

なぜそうしたのか。何を解決しようとしたのか。

を聞きたいと思っています。

「ユーザーのために」から、もう一歩先へ

たとえば、

「このボタンを、この大きさにした理由は何ですか?」

と質問したとします。

「ユーザーが押しやすいようにしました」

という回答は、決して間違いではありません。

でも、もう一歩知りたい。

なぜ、その大きさなら押しやすいと判断したのでしょうか。

  • ユーザーテストの結果かもしれません。
    ヒアリングかもしれません。
    アクセス解析かもしれません。

あるいは、Material Design guidelineの48px×48pxや、apple human interface guidelinesの44×44pxを参考にしたのかもしれません。

大切なのは、数字を暗記することではありません。

「私はそう思った」ではなく、判断のよりどころを持つこと。

これが、「虹色のタコになれ」で繰り返し書いてきた、目的と根拠で考えるということです。

デザイン案が通らなかったとき

面接では、前職について聞くこともあります。

「自分のデザイン案が通らなかった」という経験もあるでしょう。

でも、良いデザイン案であっても、事業の優先順位や予算、技術、ブランド、組織の事情で採用されないことはあります。

だから私が聞きたいのは、

「会社がデザインを理解してくれなかった」

という話ではなく、

なぜ通らなかったと考え、そこから何を学び、次にどうしたのか。

です。

デザインは、一人で正解を決める仕事ではありません。

自分とは違う意見を聞き、必要なら考え方や形を変える。

ここにも、「虹色のタコ」であることの意味があると思っています。

デザイナーには「聞く力」が必要

デザイナーには、コミュニケーション能力が必要です。

ただし、話し上手である必要はありません。

私はむしろ、聞き上手であることのほうが大切だと思っています。

  • 誰が使うのか。
  • 何に困っているのか。
  • 事業として何を実現したいのか。
  • 何をもって成功とするのか。

それを聞き、整理し、デザインに変換する。

そして、

「こう聞いたので、こう考え、こう設計しました」

と説明する。

きちんとプロセスを踏んでいれば、特別なプレゼン能力がなくても、自分のデザインは自然と説明できるはずです。

ポートフォリオにも「なぜ」を残す

だから、ポートフォリオも完成画面だけを並べるのではなく、

  • どんな課題があったのか
  • どんな方針で設計したのか
  • 自分は何を担当したのか
  • なぜこのデザインにしたのか
  • 結果、何が変わったのか

を簡潔に残しておくと、その人の考え方が伝わります。

これは面接対策のためだけではありません。

自分自身が「なんとなくデザインしていなかったか」を振り返るためにも役立ちます。

8本の足を動かすのは「頭」

「虹色のタコになれ」では、デザインに必要な知識を8本の足に例えてきました。

色彩、構成、視覚生理、タイポグラフィ、情報設計、インタラクション、アクセシビリティ、ガイドライン/改善。

どれも大切です。

でも、それを何のために使うのかを決めるのは「頭」です。

  • 誰に、何を届けたいのか。
  • 何を解決したいのか。
  • どうなれば成功なのか。

ここが整理されていなければ、8本の足をどれだけ器用に動かしても、進む方向は定まりません。

面接は試験ではない

最後に、私はデザイナーの面接を「合格・不合格を決める試験」だとは考えていません。

会社とデザイナーが、一緒に働けそうかを確かめる場です。

それは、面接を受ける側から見ても同じです。

すべての会社に合わせる必要はありません。

ただ、自分のデザインについて、

「なぜ、こうしたのか」

を話せるようにしておく。

それだけでも、面接で伝わるものは大きく変わります。

そしてこれは、面接のためだけではなく、デザイナーとして仕事を続けていくうえで、とても大切な習慣なのだと思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました