よく「デザインにおすすめの本はありますか?」という質問をいただきます。デザインの本はたくさんあり、中にはテクニックだけを紹介したものや、素敵なデザインの例が詰まった本もたくさんあります。
私がおすすめするのは、まずデザインに対する考え方をしっかり身につけること。そして、色彩学や構成学、視覚生理学など、デザイナーにとって必要なスキルを磨くことです。今回は、デザインの基本的な考え方や伝え方に焦点を当てた本を紹介し、基本的な思考やスキルについても触れていきます。
推薦図書
美の構成学―バウハウスからフラクタルまで 三井 秀樹 (著)
美の構成学―バウハウスからフラクタルまで 三井 秀樹 (著)
古い本ですが、バウハウスの考え方からフラクタル理論まで、美の構成に関する幅広いテーマを取り上げ、美学的な要素やデザインの基本原則に焦点を当てています。美の構成に関する基本的な理解を深める上で有益な一冊となっています。
この本を読んでから、色彩学や構成学、視覚生理学、象徴学などをさらに追求した本などを読むとよいと考えています。
改訂新版 書く技術・伝える技術 (スーパーラーニング) 倉島 保美 (著)
改訂新版 書く技術・伝える技術 (スーパーラーニング) 倉島 保美 (著)
この書籍は、文章力とコミュニケーションスキルを向上させるための手法やテクニックが実践的に学べるものとなっています。ビジネスやプライベートなコミュニケーションにおいて有効な文章の書き方や、相手に効果的にメッセージを伝える技術が解説されています。デザインも伝えるためのツールなので、デザイン思考と共通点も多く、デザイナーにもとても役に立ちます。
習得は早ければ早いほどよいので、学生から新卒にもおすすめです。
デザインに必要な思考・スキル
客観的・論理的なデザイン思考
主観的、つまり、私はこういうデザインが好きという思考はデザイナーには向いてないと考えます。デザインの感情的な側面だけでなく、客観的かつ論理的な視点をもつことが不可欠。データや論理に基づいたデザインの意思決定が求められます。何よりも、自分のためにではなく、相手のため、見てくれているユーザーのためにデザインすることが基本だからです。
コミュニケーション能力
クライアントやチームと円滑なコミュニケーションがデザインの成功に不可欠。聞く力や本質を見抜く力が、クライアントの要望を理解し、適切なデザインを提供するのに役立ちます。
ファシリテーション能力
抽象的なアイディアを具体的な形に変えるための力。クリエイティブな議論を促進し、チームとの協力を強化します。
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